『運の方程式』鈴木佑

「幸福=(行動x多様+察知)x回復」が著者の言う運の方程式で、行動、多様、察知、回復の4項目について説明し、どうすればそれらを身につけることができるか、読者自身が自分の状況を把握し、そこからトレーニングをすることで身につけて行ける内容になっている。例えば著者の言う「回復」とは、挫けた時の立ち直り方のことで、回復力があればあるほどへこたれず、強く、ゆえに困難をものともせず幸運になる確率が上がると言うわけだ。これまでに成功して人、有名な人、さまざまな研究や調査結果を交えながら持論を展開している。冒頭で著者は、「私たちの成功の大半は能力よりも運で決まる」と言う。この本で紹介されている様々なトレーニングは運を引き寄せるためだと思うのだが、それはとどのつまり能力を上げるためではないのか。時間があればじっくり腰を落ち着けて、本書で紹介されているトレーニングに取り組んでも良いかもしれない。

人生の幸運は試行回数で決まる、459回トライすれば99%成功するらしい。チャレンジの総数を増やし行動に多様性を持たせると成功する確率がぐんと上がる。タイガーウッズは小さい頃からゴルフだけやって成功しているが統計的には稀で、いろいろなスポーツをやってきた人の方が大きくなって良い記録を残すらしい。また、成功するCEOはある業種に特化して経験を積み上げた人よりもジェネラリスト、すなわち様々な異なる業種を経験してきた人、とのことで、これについては異論はない。うまくいくまでうまくいっているふりをせよ、成功する人はよく観察をする人。成功者は薄くて広い人間関係を持つ、など、著者が述べていることには納得する。一番分かりにくかったのが「察知」のスキルを上げる説明で、要するにアンテナを高く張り巡らせて周囲の変化に敏感であれ、そして「気づき」と「問いかけ」のマインドを持ち続けよ、ということであろう。

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