『韓国併合への道 完全版』呉善花

韓国併合は歴史の授業で学習した程度の知識しかなかったところ、ここ2、3年で読んだ明治維新以降の歴史書でしばしば登場し少し詳しく理解が進んだ。
それでも耳慣れぬ名前の登場人物が多くて読むのに時間がかかったが、突き詰めていうと著者は韓国併合について客観的な目で事実を捉えて紹介しつつ、大変控えめに見解を述べている。それはきっと、表立って意見を述べると作家声明を脅かされる可能性があるからだろう。著者はすでに日本に帰化しているため、そのような心配はないかもしれないのだが。改めて韓国という国のメンタリティーは救いようがなさそうに感じた。

韓国が自らの側の問題解明に着手し、さらに半日思想を乗り越え、小中華主義の残存を切り捨てたうえで、日本統治時代についての徹底的な分析に着手したとき、韓国にようやく「李朝の亡霊の呪縛」から脱出したといえる状況が生まれるだろう。私がいうのもおこがましいが、日本はそうした方向へと韓国が歩むことに期待すべきであり、その方向にしか正しい意味での日韓の和解はないことを知るべきだろう。(P-222)

すべてが善政だったとはいわないが、少なくとも日本統治の35年間は、全般的に武力的な威圧をもっての武断統治ではなかった。日本は朝鮮全域に強力な軍事支配を布いての徹底した弾圧政治によって、人々の抵抗を封殺し続けたにちがいないと思っている人が少なくないようだが、現実を全く知らないというしかない。事実は逆に、早くから武から文への転換がはかられていったのである。(P−238)

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