世界情勢

『文明の生態史観』梅棹忠夫

この本は、「増補新版」で、昨年(2023)10月の初版である。1955年に京都大学の学術探検隊に同行し、西アジア諸国を歴訪した著者が、対立ではなく平行進化として東西の近代化を捉え、「中洋」を提唱している。本題の『文明の生態史観』とその続編『...
世界情勢

『愚か者!』飯山陽

先日読んだ著者の最新版。著者のユーチューブ「いかりチャンネル」での紹介内容をもとに、前回と同じようなタッチで書かれているが、前回のパレスチナ関連よりも広い範囲で、副題が「あっち系の懲りない面々」とある。著者の言う「あっち系」とは左翼メディア...
読んだ書籍

『60代からのエッセイ教室』木村治美

どこかで聞いたあことがある著者名だと思っていたら、2005年に『黄昏のロンドンから』という本で第8回大宅賞を受賞した人物だった。タイトルの通り、著者が60代以上の人々にエッセイの書き方を指導しながら出会ったエッセイを題材にして、いろいろな意...
宗教

『あなたが危ない!』江原啓之

誰のどの勧めでこの本を借りたのか覚えていないが、読み始めてすぐに興味を失った。その理由は、冒頭からストレスについての著者の考えや意見、経験談が続き、それらを裏付けるものが提示されていなかったからである。悩みの相談室で相談を受けた人が、自分の...
サイエンス

『学校に入り込むニセ科学』左巻健男

本書を手に取る前、ニセ科学とはてっきり地球温暖化(気候変動)のことだろうと期待していたのだが、これについては一切触れられていなかったのは残念であった。理科の教師である著者は、向山洋一という人が提唱し、かなり有名で全国に広がり多くの賛同者もあ...
歴史

『アメリカの鏡・日本』ヘレン・ミアーズ

この書籍は、GHQと共に来日し、その下で勤務することになった著者によって、1948年に書かれたものである。彼女は、当時の世界情勢とアメリカの社会、欧米列強が、日本や中国、そしてアジア諸国に対して行ってきたことと比較しながら、冷静な目と公正な...
医療・医学

『ワースト添加物』中戸川貢

この本を入手するのにほぼ1年待ったほどの大人気本である。著者は、諸外国に比べて規制の緩い日本で、無添加食品をみつけることは至難の業なので、人体に害の及ぼす危険ないくつかを避けて、除き切れないもろもろの添加物とはうまく付き合うのがよいというメ...
世界情勢

『アメリカと共に沈む日本』山中泉

この著者がユーチューブで話しているのを何度も聞いたことがあって、アメリカの現状についてかなり詳細に述べているのは知っていたが、書籍を読むのは今回が初めてだった。他に2冊出版していてこれが3冊目のようである。2024年3月に発刊され、まだ8か...
読んだ書籍

『東京都同情塔』九段理江

ずいぶん前にこの本を予約していて、ついに順番が回って来て入手したのだが、なぜ予約をしたのか思い出せないまま読み始めたのだが、正直退屈な書き出しだった。我慢しながら読み進めると、最初は主人公と思われる中年女性の建築家のモノローグで始まり、彼女...
歴史

『何も知らなかった日本人』畠山清行

この本はおそらく『下山事件』を読んだあと、その参考文献に紹介されていたうちの一つだ(と思う)。同じ内容の記述が何か所かあった。戦後GHQが日本政府の裏側でどんなことをしていたのか、そしてそれはまだCIAが組織される前「キャノン機関」というグ...