
久しぶりの読みやすかった本。自分のすでに知っている情報を再認識できた。「専門家の意見」「専門家のお墨付き」といったものが如何にいい加減であるかを、ダイオキシン、地球温暖化、mRNAワクチン、高血圧などを例に取りながら説明する。著者は「利権が絡む分野は多くの専門家が取り込まれているので科学的中立からは程遠い」(p−196)という。健康診断を企業に義務付けていることに大きな警鐘を鳴らしている。これには同感だ。がん検診なども同様である。外国の状況を知れば、これらの義務や習慣が如何におかしなものであるのかすぐにわかる。この国の人々が目覚めることは、この先もないのであろうか。筆者はこの国の人々が「茹でガエル状態」を脱しない限り、凋落は続く、と嘆く。
興味を持ったのは、アイスランドで行われている地熱発電をなぜ日本でやらないのか、という問いかけだ。日本の地下資源はアメリカ、インドネシアに次いで第3位であるにも関わらず、ほとんど活用されていないという。国立公園内にあるから開発がすすまないのか、と著者は問う。著者の試算によると原子力発電およそ20〜25基分の電力を生み出せるらしい。太陽光発電も風力発電も電力の安定供給は不可能で、製造や廃棄の過程でCO2を増加させる。また、著者は核武装については反対の立場を主張する。その理由は、一旦日本が核を持つと中国に攻め込む口実を与えることになるからだという。日本は国連憲章で定められた敵国条項の対象国だから、戦争準備を始めたと中国が例えば考えたら安保理の許可なく戦争を始めることが出来る(P−171)のだそうだ。世界の国々の発展レベルを毎年比較しているIMD (International Institute of Management Development)という組織があることを知ったので、今後何かの参考にチェックしていきたい。


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