
1年3か月も待ってようやく手に入れた大人気本。脳については、学生の頃に立花隆の「脳死」を苦労して読んだこと、また、右脳と左脳の働きについての本か学術記事を読んだことを覚えているが、当時新たに発見されたことのうちのいくらかは、現時点では懐疑的、あるいは否定されているのだろうと本書を読んで感じた。脳に関する研究はずいぶんと進化してきていて、これまでの俗説がどんどん書き換えられているのが分かった。なかでも興味深かったのは脳神経の可逆性についてだ。いったん脳細胞が損なわれると元には戻らないという通説は必ずしも正しくなく、シナプスとニューロンの連携も再生火のであるという。また、右脳と左脳の役割があるというのはもう古い考え方で、両方で様々な協働をしているという。
著者は、脳を活性化させる5つの柱として、からだを動かすこと、新しいことを発見し挑戦すること、睡眠を十分にとりリラックスすること、からだに良い栄養を摂ること、そして、孤独を排し人とつながることを提唱し、これらが脳を活性化させる理由とともに、具体的な方法を挙げている。これらのうちのいくつかは自分自身がすでに実行していることではあったが、良い睡眠をとること、新しいチャレンジをすること、人とのコミュニケーションをとることの三つはもっと前向きに取り組んでいきたい。
著者の名前に聞き覚えがあったのでウィキペディアで検索すると、出身地がミシガン州ノバイ市で、ノバイ高校出身、UofM卒業、2012年にはスタジアムで卒業式におけるスピーチをしたという。何度か登場する母親がフォード発の女性エンジニアだとのこと。現在はアトランタ在住らしいが、サンクスギビングやクリスマスには著者をデトロイト空港やノバイのマイヤーで見かけたりすることがあるのかもしれない。(2026年10月)


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