『ユダヤ人-なぜ摩擦が生まれるのか』ヒレア・ブロック著、中山理訳

直近のニュース(陰謀論?)では2025年9月に起こったチャーリー・カーク暗殺の裏にイスラエルがいる、という。また、パレスチナと2年以上にわたる紛争に漸く終止符を打ち、事態は良い方向へ向かっている(と世間では思われている)。ユダヤ人は紀元前から世界中をさまよい、歴史に関与して来た。この本はダイレクト出版の鳴り物入りで宣伝されたのだが、図書館で入手できたので手に取った。同様の「紫禁城の黄昏」もそうであったが、内容が小生には難しすぎて、第4章で読むのをやめた。訳者の訳が固すぎるのかもしれない。監修が渡部昇一、というのに踊らされたのかもしれない。興味をそそるタイトルではあるが、ユダヤ人を知るために読む本はほかにもごまんとあるので、返却することに決めた。

読んだ箇所から得たのは、ボルシェビキ革命の中心にユダヤ人がいたこと(抑圧と報復)、スターリンもレーニンもユダヤ人であったこと、ユダヤ人は、移動する先で先住民族に馴染んだようにふるまい実は裏ではユダヤ人同士がつながっていて、多くの民族から嫌われていたこと、等など。ユダヤ人は決してその民族に同化しない、と述べられていたが、はるか昔に日本へやってきて日本人に同化したという説とは相反するので、この疑問は持ち続けよう。「ロシアでのユダヤ人による革命で本当に重要なことは、次の2点にある。第1は、世界中で共産主義のプロパガンダが継続されていること。第2波、さらに重要なことであるが、ユダヤ革命の影響により、世界中でユダヤ人に対する敵意が生み出されていることである。(p-233)」

コメント