
さまざまな研究結果をもとに、人間は原始時代から今まで生きてきた様式で過ごすのが一番、というのが著者たちの主張。それはすなわち原始に帰ること。農耕生活ではなく狩猟生活。はだしの生活。獲物を追って山や野を駆け回る生活。そして著者たちは、トレイルマラソンを始め、今も継続をしている。非常に多くの、特に先住民のリサーチ結果が紹介され、最近他の本で読んだものもあった。乳がん、子宮がんの発生する理由。原始的な生活を営む民族の女子の初潮は17、18歳だが西洋現代的な生活を営む現代人はその約半分早く10歳を超えたあたりから始まるらしいのだが、その理由は体重だという。人間は、生まれた時には乳糖ラクトースが必要なので、分解酵素ラクターゼを持っているが、大人になるまでに3分の2はその酵素を失うそうだ。
ローカーボとバラエティーの豊かさが人間の体を健康に保つ秘訣。現代人を苦しめるのは、病気ではなく心身の苦痛であること。農業の誕生と文明病がつながっており、穀物から摂取するブドウ糖がその原因であること。動かないと脳を使わずバカになる。はだしランニングが教えてくれることは、人類はつい最近まで靴なしで進化し、走る能力も進化させてきたこと。深い眠りはいつ訪れるか、誰と一緒に寝るか、一人で眠るのではなく家族や身近な人々と一緒に寝るのが良いとの主張。マインドフルネスの重要性について。「私達の喜びの回路は気付きと予想外の報酬にチューニングを合わせており、ストレスはまさにその二つが混ざり合ったもの」(p-179)
著者たちはトレイルラン、クロスフィットを推奨している。紹介されていたトレイルランニングのサイト「iRunFar」にもアクセスしてみた。米国ではずいぶん充実しているアクティビティのようだが日本ではまだまだだ。ただ、日本人が最近の米国での大会で優勝していた。読んでいる途中にはいろいろと考えさせられること、驚かせれるような研究結果、事実などが多くあったが、読み終えてみるとそれらがほとんど残っていない。ゆえに、表紙裏の説明を以下に抜き書きすることによって、感想のまとめとする。「進化のルールに照らせば、現代人のライフスタイルは、人間としての健康や幸福にはつながらない。文明が進み、パソコンやOSがどんなにアップデートされようとも、あなたの体は20万年前から変わらず〈人類1.0〉のままだ。わたしたちは、野性的に暮らすように進化によって設計されている。本書は食事、運動、睡眠、思考、自然の中での暮らしを通して、読者のライフスタイルを再び野生化する指南書にして、ワイルドな生活革命のための一冊である。」


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